「白い蕎麦」と「黒い蕎麦」
おそばの見た目の違いとして、麺の太さの他にも色の白いそばと黒いそばがあります。一般的に白いそばを「更科そば」、黒いそばを「藪そば(田舎そば)」と言いますが、この違いは使用するそばの製粉状態によるもので、そばは製粉の仕方により次のようになります。ちなみに、そばの実は非常に脆く製粉の段階で実が割れてしまい、柔らかい中心部から粉になります。
★一番粉(内層粉)
最初に挽き出される粉で、色が白く甘みがあり、歯触りが良い。
★二番粉(中層粉)
一番粉をさらに挽いたもので、一番粉より香りが高く色がやや濃い。
★三番粉(表層粉)
二番粉をさらに挽いたもので、皮に近部分で、風味が高く色が濃く栄養素が多い。
☆挽きぐるみ(全層粉)
1~3番粉は玄そばの殻を取り除いた抜き実で製粉しますが、挽きぐるみは、殻をつけたまま製粉し、後から殻をとります。食感はともかく栄養バツグンです。
通常、「更科(白いそば)」は一番粉か若しくは二番粉を加え使用しており、色が白く食感の良いそばとなり、「藪(黒いそば)」は二番粉と三番粉を使用し、色が黒くそば本来の風味が強いそばとなります。